テレビは何度も平成を振り返るけれど、心底明るく楽しい平成は、描きようがないと思う。
バブルははじけ、非正規雇用の数は増えてその労働条件は悪化。大きな災害や事故も多かった。その怒りや矛盾が弱者に向く事件も。
平成のテロリズム的犯罪は、政府ではなく弱者に矛先が向いていたんじゃないのかな。
オウムも政界進出は目論見、立候補もしたけれど、サリンは官邸や国会議事堂ではなく庶民の暮らす町や地下鉄で撒かれた。少年が「腐った野菜」と非難の矛先を向けたのも、小学校への襲撃も、秋葉原の襲撃も、障害者施設へのそれも。
動機は社会的怒りだったにもかかわらず、庶民や子どもに矛先が向いていた。
もちろん権力には暴力で向かっていいとは思わないけれども、日本人がどこかで、権力には逆らえない気質を持って手放せないでいる背景には「象徴天皇制」で、人権意識を封印する暮らしに慣らされているせいも大きいのかな。
そう思うようになった。
わたしは天皇制は廃止がいいと思うけれど、それはあの方々が憎いからではない。平成以降の天皇家の方々はむしろ好きだ。新天皇夫婦とはほぼ同世代だし、親しみもある。
だからこそ、もういいかな。
もう人間としてあの方々に人権を返して差し上げる時代なのではないでしょうか。
美智子妃のドラマを観た。
美智子さま物語を初のドラマ化 永作博美がお側に仕える東宮女官長に4月30日(火)18時30分『FNN報道スペシャル 平成の“大晦日”令和につなぐテレビ』感動もしたけれど、一方で美智子妃を苦しめているのは、わたしたちが彼らの暮らしを拘束しているからだと強く思った。
本当にわたしたちは自分の心の平穏のために、彼らを四六時中縛り付ける。そういう人権侵害を続けていくのでしょうか。
そのことを強く考える平成最後の一日でした。
トップの写真はモッコウバラ。眞子さんのおしるしです。彼女の婚約報道を見ても、同じことを思います。

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